解体業界に残る悪習慣
「ここだけの話シリーズ」今回は、産廃処理についてです。
悪習慣なのか、知らないまま経営しているのか
定期的にニュースなどで報道される不法投棄の問題。そんなニュースを見ていて思うのはほんと氷山の一角だよねってことです。
放送されるのはやり過ぎた会社の話であって、もっと細かいものや誤魔化しは蔓延しているのだと思います。実際、解体業者なのにマニフェスト(産業廃棄物管理票)の仕組みや制度を理解していない経営者も多い印象です。なので、そこで働いている作業員は可哀そうなもので知らず知らず言われるがまま…な状況だと思います。
マニフェストとは
マニフェストとは、解体現場から出た産廃を適正に処理管理するもので、紙マニフェスト、電子マニフェストと2種類あります。
解体現場から産廃が出される時に排出事業者はマニフェストを交付し、収集運搬業者、処分業者へと渡り排出事業者へと戻されます。
この流れを確認することで、適正な処理が行われている証拠となります。排出された産廃量&種類=マニフェスト枚数となります。
産廃処理の問題点
そもそも産廃は排出事業者が責任を持って処理することとなっています。その排出事業者の多くはほぼ理解していないと言えます、多くは解体業者任せで更には解体業者の責任で自らは責任が無いとさえ思っているように感じます。
丸投げされている解体業者が産廃処理の法律に詳しくなかったらどうしますか?怖くないですか??実際に以前働いていた会社では、理解している人が居ませんでした。
現状、処分業者へ産廃を持ち込む際に必ず必要になり、無いと捨てさせてもらえません。だから持って行っているだけの話で、しょっちゅう「マニフェストなんて1枚あれば大丈夫や」なんて言葉が経営者の口から出ていましたし…
自分が調べ学んでいくうちに、こんなことをしていて大丈夫?自分にまで責任問われたりしない?そんな不安に駆られて退職を決めました。
ちゃんと理解しよう、そう言いたい
以前働いていた会社は解体業を30年程している会社です。それだけ事業をしていて理解してない意味がわからないし、よくこれまで続けて来れたと思います。
排出事業者(建築会社など)は解体業者任せにしていて万が一不法投棄なんてされていたらどうするつもりなんでしょう?会社の信用は地に落ち、発注者(施主)をもトラブルに巻き込む恐れをリスクと考えないのでしょうか…
仮に現場から出た産廃がダンプ10台分有ってマニフェストが1枚しか無ければ、残り9枚分の産廃は適正に処理した証明が出来ません。不法投棄と疑われても否定が出来ないことになります。
悪習の背景
きっと昔はもっと大雑把な環境だったのだと思います、近年は年々厳しく法整備が行われています。違法行為が横行していることが原因なんだと思います。
産廃処分費の高騰も要因の一つでしょうし、その高騰に請負額が付いて行ってないなど理由はあるんだと思います。行s会全体が適正に処理し、必要な価格転換して工事を行えるようになれば良いんですけどね。
総括
今回は産廃処理に関する誤魔化し習慣を話してきましたが、全体的な改革はまだまだ難しいような気がします。何十年と続けてきた、その間摘発もされていないとなると変えようとはしないでしょう。
しっかり指導してもらって、きっちり遵守している業者が馬鹿を見る状況だけは避けてもらいたいなと思います。
ではまた、愚痴のような解体業界の実情をお話していけたらと思います。